田島貴男さん「ひとりソウルショウ」@大阪BIG CAT '11.11.18
先日、オリジナルラブの田島貴男さんのライブ「ひとりソウルショウ」を見に行ってきました。
高校2年生の時に買った、ピチカートファイヴ(当時は田島貴男さんがヴォーカリストでした)のアルバム「ベリッシマ」で出会って以降、田島さん、オリジナルラヴは僕にとってずっと音楽の神のような存在でした。
10月19日以降の僕は、バンドが無くなって、心に12年間分の穴がぽっかり開いたままで、これからどうしよう、という茫然自失の状態で、なかなか立ち上がれずにいました。
そんな中、田島さんの「ひとりソウルショウ」のライブ動画をYouTubeで見て、衝撃と興奮を覚えました。一人でやってるのに、すごいグルーヴ感。
それは、ループマシンを使っての、弾き語り演奏。
僕は今まで、この演奏スタイルのことをほとんど知らなくて、田島さんのライブ動画を見た時は、目から鱗が落ちたようでした。
KTタンストールさんなんかが、このスタイルでライブをやっていたみたい(迷わずKTさんのアルバムもゲット)で、海外では、結構広がっているスタイルのよう。ループマシンを使ったソロパフォーマンスのコンテストなんかもあるようです。
これは絶対に見たい、とチケットを買いに走り、その日を心待ちにしていました。
ライブを見に行くのに、こんなにワクワクするのは何年振りかな。
思えば、ただライブを見に行く、というだけではなくて、何か自分を変えてくれるものがそこにあるような気がしていました。
ライブは、本当に感動的で素晴らしいものでした。
ダブルアンコールを含め2時間強。田島さんはステージにたった一人で、最初から最後まで、全く飽きさせることなく、会場を沸かせました。
弾き語りなのに、みんな踊ったりジャンプしたりしてるんです。僕も我を忘れて熱中していました。
以前に何度か見た、バンド編成でのオリジナルラヴのどのライブよりも、感動しました。
実際にライブを見るまでは、ループマシンを使って、一人で音楽を、グルーヴを構築していく、というさまが、きっとすごいに違いない、と思ってそれを期待していました。
でも、ライブを見終わっての感覚は、少し違っていました。
もちろん、一人で音を重ねていって、あのハイクオリティな音楽を再現していくさまも、本当に素晴らしいと思ったのですが、それ以上に感動的だったのは、音楽センスのかたまりのような田島さんが、そのセンスで勝負するのではなく、生身の人間として、圧倒的なサービス精神で、全力で僕達観客を楽しませようとしてくれている、ということでした。
「良い音楽、というのは(ジャンルや演奏形態でなく)エネルギーの詰まった音楽だ」という言葉を、僕はずっと信じているのですが、この日のライブではまさに田島さんのエネルギーをパンパンに感じられたし、そして僕達観客もそれにこたえてステージにエネルギーを返す、そして会場が一体となって大きなうねりができる、という最高に幸福な時間でした。
僕自身は、立ち上がっては、またつまづく、という毎日を、今もまだ繰り返しています。
でも、この日のライブで田島さんからもらったエネルギーで、少しづつでも前に進んでいきたい、と思っています。
12月には、「宮田ロウ」ソロで2本、ライブをやらせていただきます。落ち込んでる場合じゃないですね。
9日(金)は谷町九丁目ライブバーワンドロップ、29日(木)は心斎橋クラブジャングルです。
僕も、僕の全力をライブに込めたいと思います。よろしければ、ぜひお越しください。